こんにちは、ましゅです。
今回はサイコブレイクのレビューをしていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
作品名 | サイコブレイク |
デベロッパー | Tango Gameworks |
パブリッシャー | Bethesda Softworks |
ジャンル* | ホラー・ゴア |
プラットフォーム | Steam, PS4, Xbox, Epic Games |
ウェブサイト | Psycho Break | Official Website | Bethesda.net |
X (旧Twitter) | https://x.com/TheEvilWithin?s=20 |
プレイ時間 | 12時間~ |
日本語対応 | 〇 |
ゲームでも映画でもホラーが苦手なのでこのジャンルはやってこなかったけど「サイコブレイク2」のパッケージが何故かすごく印象に残ってたし、Epicで無料配布してたので意を決してインストール。
- 初ホラゲー
- 最低難易度
でプレイしたレビューを書いていきます。
総評
全体的になかなか高水準でまとまっていてプレイする価値は十分にある良作。
シナリオが面白く、それ以外のホラー要素や戦闘要素は良くも悪くも普通といった印象。
もちろん即死ギミックなどの理不尽はあるが、わかりやすいので二回目で突破可能なレベル。
謎解きらしい謎解きはなく、どちらかといえばアクション寄りのゲーム。
- シナリオがかなり面白い。
- 映画風な画面でホラーを体感できる。
- 結構サクサクプレイ。
- 狂気的な世界感。
- 不気味で魅力的なモンスターデザイン。
- 様々な武器による戦闘の多様さ。
- 少々扱いづらいキャラクター操作。
- 出来るのか出来ないのか分からない不明瞭さ。
- 薄れていく緊張感。
- 終盤の戦闘の味気無さ。
順番に見ていきます。まず良かった点から
シナリオがかなり面白い
とある事件をきっかけに精神世界へと迷い込んでしまう主人公を操作して生存を目指す本作。
なにが起きているかわからないハチャメチャ感がありつつ、少しづつ真相が見えてくるシナリオは引き込まれるものがありました。
ただ本作を「主人公視点」で見るか、「神視点」で見るかでシナリオ全体の評価が大きく分かれそうだとは思いました。というのも、最後までプレイしても謎が残りすぎてるので「つまりどういうこと?」ってなるわけです。伏線の回収、世界設定などを完璧に理解したい人にはムズムズするシナリオかも。
ただそれは「神視点」でシナリオを見た場合の話。「主人公視点」で見ると、急になんかよくわからん世界に飛ばされてゾンビと戦って、やっと現実に帰ってこれた…世界の真相?わかるわけねーだろ生きるのに必死だわ!という感じなわけです。
多分制作側としてもこういうスタンスなんじゃないかな。後述する画面の表現からもそんな感じがします。つまりプレイヤーは「主人公を操作する神」ではなく、主人公そのもの。そういう立場としてシナリオを見たら楽しめるんじゃないかなと思います。
映画風な画面でホラーを体感できる
このゲームはデフォルトで画面に黒帯とノイズがついています。これのおかげで「プレイする映画」のような体験ができたかなと思いました。
FPSもデフォルトだと30だし字幕もそれっぽいので意識はしてると思います。ただそれが嫌な人は黒帯もノイズも消せるし60FPSにもできるのでこれはお好みで。デフォルトの設定でプレイしましたが、カメラをぶんぶん回すとかはなかったのでこの画面サイズでも問題なく遊べました。
個人的にはノイズが結構気に入っていて、ちょい古めの映画感のおかげで怖いし雰囲気も良い感じになってるなーと感じました。キツいノイズじゃないのでONおすすめ。
結構サクサクプレイ
初めてのホラゲーだし脳筋ゲーマーなので最低難易度のカジュアルでプレイしましたが、敵が弱すぎることもなく中々に歯ごたえがありつつ特定の場所で詰まるといったこともないバランスで、あまりストレスなくクリアできました。初ホラゲーやシナリオ目的の人におすすめ。
狂気的な世界感
現代だったり中世だったり病院だったりめちゃくちゃで狂気的。現実ではないと分かる雰囲気がめちゃめちゃいい。
不気味で魅力的なモンスターデザイン
これまた狂気。生理的に無理。そんなデザインでこちらの恐怖感や嫌悪感を煽ってくる。最高。
様々な武器による戦闘の多様さ
カジュアルだったからかそんなに弾切れは起きなかったもののこれ以上の難易度だと明らかに足りないだろうなと感じる弾薬数。それを解決するのが範囲攻撃ができるアガニクロスボウだったり手榴弾。特にクロスボウのいろいろな特殊効果により戦略性が生まれるのが面白いところ。
次に悪かった点
少々扱いづらいキャラクター操作
最近のゲームのキャラクター操作がキビキビしているだけあって本作の操作はややストレス。動き出しや反転に重みがあるのは全然いいとして、登る動作が悠長すぎて笑っちゃうレベル。文字で表現するなら「よぉっっこいしょ…と」もっと緊張感を持て。
あとは流石にスタミナがなさすぎてツラい。特にボス戦。強化で伸ばせるとはいえすぐにバテる。引きこもりゲーマーでももうちょい走れる。でもクソデカモンスターに追われてるときはいつも以上に全力で長距離を走る。たぶん雑魚ゾンビを舐めてる。
あとはUI的?に少々分かりづらい場面が2か所くらいあった。
一つは画面が真っ暗になる場面。画面の明るさを上げても全く見えず、キーをガチャ押ししたらランタンが点いて解決。これはチュートリアルがあったかもしれない。デフォルトでQ。画面が真っ暗の状態が〇秒続いたら「Q:ランタン」みたいな表示が出たらよかったかも。
もう一つは電子回路をいじる場面。一回部品をはめたら取れなくて詰んだかと思った。ガチャ押しで解決。Rで取り外せる。これに関してはマジで何?って感じだった。右下とかにちっちゃくでもいいから「R:取り外し」「E:装着」みたいなのあったらわかりやすかったかな。
マップ自体広くはなくて一本道だったし極力そういった「ゲーム感」が出るものを排除したかったのかなぁ。いや「拾う」「登る」とか出てたな。
ミニマップはあったら映画的没入感は得られなかったと思うので、その点はGood。
出来るのか出来ないのか分からない不明瞭さ
「もしかしたら出来るかも」が実現可能なのかどうかがよくわからないと感じました。特にマッチ。どの状態で火をつけられるのかわからないし別の敵に引火するのかもわからない。そこらへんが不親切だなぁと思った。
薄れていく緊張感
ボスの立ち位置になるモブが何体か出てくるのだが、だんだんと緊張感が薄れてくる。これは慣れというよりギミックの単調化によるものだと思いました。
初エンカウントではガスの充満と追跡による恐怖感がめちゃめちゃ高かった「キーパー」
2回3回と出るにつれてただの「強いゾンビ化」してしまったのが本当にもったいない。登場時と復活時の演出、「死なないのか?」とこちらに無力感を与えて追い詰めてくる強キャラと、ギミック無しのフィジカル勝負をして勝ったときの気持ち。
初戦は逃げ回って逃げ回ってようやく倒したじゃん。最後の抵抗もあったじゃん。あの殺意は、しつこさはどうしたんだよ。
街中で主人公たちを追いかけてきたクソデカモンスター「ヘレシー」
逆にこいつは諦めがよすぎる。ショットガンをぶっぱなしてるだけでどっかいった。せっかくデカいのに絶望感が感じられなかった。もう一回出てたら「うわ、来た~~!」ってなってた。
唯一よかったボスは「ラウラ」
登場の仕方、襲ってきかた、再登場時の不気味さ、逃げながらギミックを処理していかないといけない緊迫感。どれをとってもすごく魅力的なボスでめちゃめちゃよかった。
終盤の戦闘の味気無さ
なんとなく終盤はフィジカルごり押しの戦闘になった気がする。ギミックで倒すとかはなくて引き撃ちでゾンビを処理。バスを囲まれたら周りの敵を撃つ。ゴンドラを囲まれたら周りの敵を撃つ。工夫の余地があるとすればダイナマイトやたいまつを持っている敵の手や足を狙って自滅させたり、近くのドラム缶を撃って爆発させたりする程度。闘技場みたいなステージもただ敵を倒すだけ。
逆にいえば手持ちの限られたリソースの中で、いかに効率的に敵を倒すかがゲーム性として面白いところなのかもしれない。
あとはルヴィクともう少し戦いたかった。カットシーン的な戦闘で迫力やかっこよさはあったし、ご都合過ぎて思わず笑っちゃうようなシーンではあったけど、生身での戦闘を挟んだ後でもよかったんじゃないかと思った。フィールドを逃げ回りながらデカいやつの弱点を撃って攻撃を防ぐとか。蛇足なのかなぁ。一本道の謎シーンを削ってもよかったんじゃないかなぁ。アクションゲーマー視点だとちょっと物足りないかも。
感想
総評で書いた通り個人的には良作と言っていいと思いました。クソゲーでも神作でもなく良作。その立ち位置が一番合ってるかな。
本作が初ホラゲーで、クリアに12時間くらいかかったけど他と比べたらボリューム的にはどうなんでしょうか。少ない方だったりするのかな。僕はインディーゲームを好んでやるので、まぁ5~7時間くらいかなという感覚でしたが思ったよりボリュームがあった印象。
ホラーに関しても、苦手な「ねっとり陰湿びっくりホラー」じゃなくて「World War Z」みたいなパニックホラー寄りだったのでなんとかなった。でもびっくり系が無い訳じゃなかったのでその時はキレてた。嫌い。
DLCだとキッドマンとキーパーの視点でサイコブレイクを体感できるらしいので楽しみ。でも2も無料配布されるのでそっちを先にやろうかなと思います。
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